中国人起業家 無理だろ、それ

hirorot2011-01-27

装置メーカーさんを日本から強引に呼び、この3日間日系企業と、中国系企業を回りました。


わが社の中国人スタッフに段取りをお願いしたのですが、まぁ行き当たりばったりの訪問でした・・・。




とある日系企業の訪問が終わった後、「次はどこに行く?」との質問に
「え? もう終わりですか?」とスタッフ。
「予定は何度も言っただろ・・・ この後の予定を組んでくれって言ってただろうが。。。」
とも言いたくなりますが、、、
スタッフも急きょ知り合いの会社にアポイントを入れました。


一応中国企業の社長さんに会えることになりました。
場所は近くの喫茶店




出てきた方は、40歳前後の若い方です。



しかし、話の内容が意味不明。
曰く、
以前金属加工の会社に勤めていた。
現在フォークリフトを作っている。
あまり儲からないから自動旋盤を作りたい。


あまりにも脈略の無い話が続きます。こっちも中国人スタッフの通訳を介しているので、その通訳の言葉を100%信用していいのかもわかりません。


とりあえず「工場見せてもらえますか?」の問いに、「どうぞ」との答え。
なぜか社長なのに、わが社の車に同乗し行きました。





・・・そしたら驚きです。
本当にフォークリフト作ってるじゃないですか
http://www.hechaforklift.cn


どうゆう縁があったのか、3年ほど前にフォークリフトの工場を立ち上げたようです。
ドでかい工場に、フォークリフトが何台も有りました。
月に100台出ているそうです。
自動車のようにラインを組んで・・・とかではなく、方やフレームを溶接しシャーシを作り、方や部品を加工し・・・ 日本のいすゞや日産のエンジンを積んで、部品を組み付けて完成です。
1台1台手作りです。もう力技。


価格は、4tタイプで100万円前後と強烈に安いです。
価格競争が激しいようで、売値は低下傾向のようです。
そりゃ儲からんだろう・・・ とも言いたいですが。



話を聞いている限りでは、彼の考えは、フォークリフトの需要があるから作っているという感じ。
品質? 何それ。 みたいな。
「カタログではどこのエンジンが載っているかが大事。ウチは日本製積んでいるから大丈夫。」
とのことで、モノづくりに対してのこだわりなんてありません。
あくまで儲かるから作るんです。


儲かるからやるというのは、正しい考えと思いますが、品質よりも利益を追求するあたりがまだまだですね。
「これだから中国製は・・・」という現実を目の当たりにしました。



フォークリフトは儲からないから自動旋盤をやりたい。
恐らく日本人なら、儲からないならどうやって生産性を上げるか?儲からないならどうやって単価が上がるように品質を上げるか?となると思いますが、「儲からないなら儲かることをやろう」・・・  合理的と言えば合理的ですが。



稼げるうちに一気に稼いで、利益が減り始めたら別の事をやる。
このような傾向は強いように感じますね。




ただし、見習うところも有ります。
やり始めたら、すぐに実行してしまうスピード感はずば抜けています。
さらに、この会社のホームページは7ヶ国語対応。
巨大な市場がありながらも、海外にも目を向けています。


ま〜今回は社会見学と言うことで。
この会社と付き合うことは無いでしょうね。





なお、この社長は相当な借金をしていると思います。
でないと、大きな工場を作ることができません。
現在、中国で銀行からお金を借りると年利7%です・・・。