ブランドと商売

最近”ブランド”と”商売”について考えさせられることがありました。


一つはネットを眺めていたらこんな会社を発見したこと。
http://www.gilletvertigo.com/en-index.html


まぁ、別に大したことはなく小さな自動車メーカーなのですが。
見たらなんとなく分かるとおり高そうな車でございます。
価格は知りませんが、マセラティのエンジンを載せるとか言ってるんだから高いのは間違いないでしょう。


ジレットとか言うこのメーカー。知っている人はかなり少ないでしょう。
なんだか元レーサーの人が立ち上げたベルギーの会社だか何だか・・・
ベルギーで車作れるのか?って感じですが、いずれにしても出来て歴史の浅い企業です。


ついでに言うとこの会社も
http://www.wiesmann.com/de/home
ドイツの自動車メーカー。
こちらは一応日本でも買えるようですが、2000万円前後の高級車です。
80年代に出来た会社のようです。



ワタシはブランドに歴史は絶対条件かと思ってました。
しかし、品質、デザインが良いのは当然として、他にもビジョンだとか、思いだとか言うのを込めることによって、無い歴史を補えるのかも・・・ と感じた次第です。
でも、これだけ歴史が無くて品質は大丈夫なの!? ってちょっと思うのですが。。。




で、もうひとつ。
こちらは我が社の社長さんの話ですが、先日社員にメールが送られてきました。
自身の営業自慢として・・・



曰く
先日、ベンツの販売店に行った。(目的はそこの社長と会談。車の購入ではなく)
そしたらそこに非常にきれいなCL63AMGの中古が置いてあった。新車価格2600万円とか。
ディーラーの社長曰く、高いからなかなか売れない。(我が社の社長に)買ってくれないか?
我が社の社長は身の丈に合わないと断った。
しかし、知人である取引先の社長なら合うかと思い、話をしてみた。
そしたら、その知人の社長が見に行き、一発で気に入り購入を即決したとのこと。



ワタシは「知人の社長」は、そこの営業担当になったことが無いので知りません。
でも、ワタシがそこの担当営業だったとして、
「●●にこんなベンツがありましたよ」と言っても、相手にしてくれないと思う。
そこは深い信頼関係が物をいうのでしょう。


もちろん、他にも商品の事、顧客の事を知っていたからこそ、紹介して即決という話になったのだと思います。


いくら高い商品でも、ツボを押さえていれば成約率も非常に高いものだと感じました。



で、何が言いたいのかと言うと・・・
サービスなりモノは、要望(顧客)が先で、何を作るか(するか)は後でもいいのではないかと。


先に出した車メーカーは、間違いなく自分が好きだから始めたのでしょう。
結果的に顧客が富裕層相手になっただけかもしれません。
それでも言えることは、ブランドの確立に歴史は必須ではない。
歴史が浅くても他でカバーできる。
そして、顧客の事を知っていて、人間関係があればモノは売れる。




ワタシは今まで何度も独立しようと考えたことがあります。
その時に思うのは「何をしようか」ということ。
まぁ当たり前なのですが。。。
ただ、この「何をしようか」というのは「自分は何ならできるか?」という話。
どちらかと言うと自分が中心だったわけです。


デザイナーになりたい。(大学でデザインを勉強してました)カフェやりたい。これは実際にワタシが思っていたことです。
でも、どの分野のデザイナーに需要があるか、どんなカフェをどこでやったらお客さんは来るか?
簡単に言えばどうしたら「儲かるか」という話なのですが、いわゆるマーケティングが全く欠けてました。
「こんなカフェやりたいな〜」あくまで自分優先何ですよね。


だからイマイチ自信が持てずどれも諦めました。


需要があるから供給があるわけであって、供給する側になって「需要はどこだ?」とやるのは苦しくなるのが見えています。お客さんを知っているなら3500万円の車も売れるだろうし、お客さんがいないなら350円のコーヒーを売るのも苦労するでしょう。


だからワタシはちょっと勘違いしていたかなー と感じたのでした。