大地の子

この前の春節で日本に帰った際、家にあった本を中国へ持って帰りました。


司馬遼太郎
箒木蓬生
山崎豊子
吉川英治
・・・



すべてワタシの両親の本です。
実家に住んでいたころは見向きもしなかったのですが、こっちに来ると活字に恋しくなり、持てる範囲で持って帰りました。



久々に日の目を見た本も多いようで、司馬遼太郎の『項羽と劉邦』は昭和55年の本でした・・・




さて、まず読んだのは山崎豊子大地の子
文庫本で4巻でしたが、3日で全部読みました。



いや〜泣けますね。本を読みながら泣いたことなんて殆どなかったんですけど。
言わずと知れた中国残留孤児の話ではありますが、こっちに住んでいると、ところどころ出てくる中国の地名も良くわかるので「あんなところで・・・本当か!?」と、その苛酷な状況がより一層痛く感じます。




で、この物語の後半で、中国政府と日本企業と協力して製鉄所を立てる話があります。
中国側が無理難題を押し付けてくるのですが、そのやり取りが非常に理解できるものでして。。。
恐らく日本で読んでいたら「何言ってんだこいつら(中国人)アホか?」と思っていたでしょうが、ここにいると「あー分かる気がする」となるんですよね〜。


そこが垣間見れたのがなんとも面白く、勉強になりました。



こっちにはこっちのやり方があります。
我々がグローバルスタンダードだとかを謳っても意味がありません。
商売の基本は買い手が強いものです。



大地の子』にはビジネス書としても意味合いはないでしょう。
けど、それがなんとなく感じられたところもあり、より一層おもしろかったです。