不安

今、日本人の中で、将来に対して不安を感じない人はいるでしょうか?


私の感覚では、世代を問わず将来に対して不安を感じていない人は皆無と言えると思います。
80代のじーちゃん、ばーちゃんでも残りの余生に不安を感じ、今を楽しめないのではないでしょうか。
ただ、現状に満足しない、できない、というのはある意味我々日本人の良さでもあるのかなーと感じます。



ワタシはスカイプでフィリピン人と話をするやつをやっています。
英会話でございます。
中国にいると、日本より英語の必要性を感じるので。


で、フィリピン人の女の子に聞きました。
「フィリピン人はいつも陽気でいいよね」って。嫌みじゃありません。
人生を楽しめるのは本当にいいことだと思います。
あ、ワタシは個人的にフィリピンに遊びに行った事があります。


そしたら、彼女は
「現状に満足してしまっていて、それはそれで良くない」と言ってました。


たしかにそうだと思う。我々は「これで良い」と思わなかったからこそ、色々なものを改善し、発達してきたんだと思います。
中国のローカルメーカーに行くと、「うちの製品は、日本の部品を使っているから高品質だ」ってな話を平気で聞きます。
一部の部品が日本製を使っているからと言って、商品の品質が良いわけではありません。
このあたりなかなかわかってくれません。


ともかく、この現状で満足しない精神こそ、日本が発展した原動力だと思うのです。
ところが、これが最近やや行き過ぎているのではないかなーと。
自信を無くし過ぎているのではないかと。


中国にいると、様々な意味で『日本』というブランド力を感じます。
例えば、中国ではでっかい一眼レフカメラを持っている人をよく見かけますが、まずキヤノンニコンです。
日本車にしても、家電にしても、ブランド力は強いです。
たしかに、自動車などではドイツ車のブランド力は残念ながら日本を上回っています。
それでも、日本の製品に対しての信頼感は強いと思います。


我々は、自分を過小評価しがちです。
そのため、交渉の際につい弱気で出る事が多々あるような気がします。
でも、実際のところはそうではないのではないかと。



たしかに、将来は不安です。
今の日本政府の動きは極めて意味不明です。
とは言え、日本の企業、日本の文化は勝手に発展すると思います。
そういう意味では、大丈夫なんじゃないかなーと。

営業

営業は嫌われる職業らしい。
まぁそれはわかりますよ。
ワタシも就職活動する際(もう10年以上前か・・・)、営業なんて考えていなかったわけだし。
今、営業マンとして働いているのを我ながら信じられないと思うことだってありますよ。



ただちょっと驚いたのは、先日見たネットの記事で嫌われる理由の一つに「将来性が無い」と言うのが挙げられるらしい。
そればかりはどうも合点がいかないわけで。
曰く、営業は専門性が磨かれないだとか、つぶしが効かないだとか、毎日同じことの繰り返しでつまらないだとか・・・


まぁ、毎日同じことの繰り返しと言うのは分かるには分かるが、そんなのどんな仕事でも大差ない気がするのだが。
ま、それは「将来性」とちょっと違うのでここでは置いておきましょう。



求人を見ていても、いつの時代も多いのは営業ではないでしょうか?
それだけ、「売る事が出来る人」は需要があると思うのですよね。
世の中の圧倒的多数の企業は、黙ってても売れる程のブランドは無いわけで、売る人が必要になります。
たしかに、営業マンは技術者では無いので、専門性の話を言われるとそりゃ低くなります。
けど、売るにも技術があると思うのですよね。


ワタシがかつていた高校生向けの教材販売の会社、ワタシは全くもって成績が上がらずダメでしたが、売れる人は本当に売れるんですよね。
しかもすごいのが、相手がすごいやる気をだすので、たしかに成績が上がるんですよね。
教材販売なんて怪しいですよ。市販の参考書などと大差ないのを数十万〜100万円くらいで売っていた訳で。
中には無理やり買わせる営業もいます。けど、「買わされた」と思った家庭は、生徒も大して成績も上がりません。
もちろん、そんな売り方長続きしません。
「この教材すげー!たった100万円!?」と思って買った人は確かに成績が伸びます。
もちろん、しっかり売る人はちゃんとフォローもするわけですが。


ワタシは「教材販売は怪しい・・・」という思いが抜けず、この仕事はダメでした。
なお、この会社のトップセールスマン(若い女の子でしたが)は、医療品を扱う会社を自分で立ち上げ成功しています。





インターネットの発達した今、対面販売だけが商売じゃありません。
別に旧来の営業が必ず必要な訳じゃありません。
けど、人と人とのつながりで成り立っている商売は数多くあり、それが無くなることは今後どれだけインターネットが発達しようと無いと思います。



どうゆう道に行くかは人それぞれだと思います。
ワタシも何度も、今の自分のいる業界を見て「こんな営業ダメだろう」と思いました。
けどこの業界で5年以上働いてみて、インターネットがどれだけ発達しようと、こうゆう営業の世界は無くならないと思いました。
それは確信しています。



ワタシは、自分の能力を考えて、訪問販売のセールスマンは出来ないと思います。
けど、今できるこの営業を精いっぱい頑張りたいと思います。

自分の強みって・・・?

中国で仕事をしていて自分の強みって何なのだろうと思います。
私は製造業相手に消耗品を販売している商社で働いています。お客さんの殆どは日系企業
日系企業はやはりコストにうるさいので、安くてそこそこの品質の中国製が欲しいと言ってきます。
けど、中国製の製品の仕入れになると、日本人で中国語もろくに話せないワタシにとってはちょっとできません。



また、ワタシのような日本人スタッフは当然会社としては負担が大きいのでコストアップの要因になります。
極端な言い方をすれば、「おまえは帰って、中国人にやらせればコスト下がるんじゃないか?」という話にもなります。


以前、実際にあった話として、お客さんに「来年は家族を日本から連れてきて上海に住んで、そこから通おうと思っているんですよね。」と言ったところ「経費が上がるじゃないですか!?」と反論されました。


お客さんにとっては、安く買うのが大事ですから、こっちの生活なんてどうでもいい。(まぁ当たり前です)
ただ、やはりコストだけを言われ、「さっさと中国人だけで回る仕組みさえ作って、あんたいなくても良いよ」的な話になって来ると私自身どうしていいかわからなくなってしまいます・・・



・・・ところで、ワタシたちのような専門商社はそもそもなんで存在しているのでしょうか?
実は、我々はお客さんが要望しているからあるのではなく、メーカーの都合であるんですよね。
すわなち、メーカーが各製造業の客先を全て回るのは不可能だから、商社がその代理としてやっています。



何が言いたいかと言えば、初めからお客さんにとっては我々はいなくて良い存在と言う事。
もちろんそれでは存在意義が無いので、何かしら客先にメリットのあることをしなくてはいけない。
日系企業にとっては、コストの安い中国企業と戦わないといけないので、我々に求めるのは安い商品を提案し、紹介する事。
けど、それでは儲かりません。



で、最近中国のローカル企業を回って思ったのは、ローカルの製造業はまだまだ安かろう悪かろうであり、それを脱却したいと思っている。
そのために日本の技術なり、知識なりを欲しているということ。
我々は、別に日系企業だけを相手にするために中国に来たわけではありません。
ただ商品を売ると言う事ではなく、製造業の手助けをするという観点からすると、まだ仕事はありそうです。


そうすると、日本人のワタシの強みは、日本の製造業を知っている(ある程度)、日本の製造業に携わっていた人を知っている、日本の商品を知っているということになるのかなーと思いました。

鋳物

中国では鋳物屋さんが忙しいです。
ちゃんとした品質のものを作れるところは少なく、また設備の規模も結構になるので簡単には揃えられません。
結果、一定の品質を作れる既存の鋳物屋さんに仕事が集中します。



先日、日本から杭州に工場を出された企業へ、ワタシの住んでいる近くの鋳物屋を紹介しました。
実は、私自身行ったのは今回が初めて。
http://hangzhou.51zjxm.com/Article.asp?id=104946



日本にはないサイズがそろっています。
小さいもので4t大きいもので15tの鋳造ができます。
人海戦術を駆使した工場で、大きいので手間がかかる割に注文量は少ないでしょうから、日本ではきっと成り立たないでしょうね。
それで、鋳造できる企業が日本からどんどん減っているのだと思います。



この会社は元国営企業
国営企業の経営のやり方が怠慢なため、かなりの国営企業は何年も前に民営化されています。
その際、今の老板(元村長)が譲り受けたようですね。
設備はタダ、人件費は安い、とくれば儲かりますよね。
結果、この会社の老板は相当な金持ちになっていると思われます。
昨日会いましたが、見た目は普通の中国人のおっさんでした。。。
それでも、鋳物屋だけでなく、最近は建機、重機の製造も始めたようで手広くやってます。



昨日、一昨日と色々な中国ローカル企業を回りました。
気づいたのは、やはり老板は老板のネットワークがありますね。
これに入り込まないと、ローカル企業への商売は難しそうな感じがしました。


ここが中国の商売の難しさであり、面白さなのかもしれませんね。

中国の製造業訪問

ここのところ、中国のローカル製造業のところへ訪問しています。
理由は、日系企業の外注先の紹介です。


我が社の元社員が、色々と人脈があり、それを頼って紹介してもらいました。
明日、お客さんと同行訪問なのですが、その前に下見ということで各社回っています。



今まで、何度か中国の製造業の工場を見ていますが、第一印象は汚い!
本当に日本の工場は綺麗だと思います。
5Sとか言って、本当にきれいにしています。

で、こっちは汚い。本当に。
「掃除しているのか?」と思ってしまう。
そこらじゅうに何かが置いてあるし、ゴミなのか製品なのかもわからない。
工具類も油まみれ。
これじゃあ物も無くなるだろうし、品質管理もどうなんだ・・・ と思ってしまいますが、そのあたりは彼らにとっては別問題かもしれません。




中国の技術レベルは上がってきているとはいえ、現実問題中国の競争力は労働力の安さだと思います。
汚い工場とは言っても、よく見てみると「安く作る」ことは徹底しています。
夏は過酷だろうなーと思われるエアコンの無い工場、アナログの計測器、等‥
安く作るという観点からみれば、さすがです。


ただ、これから当然もっと品質を上げろ、と言う話になるでしょうし、すでに元高基調で輸出企業は苦しくなってきています。
中国企業もこれからが大変になって来るでしょう。




ワタシもまだプロと言えるほどでは無いですが、日本の工場は色々と見て来ました。
この知恵をローカル企業に少し入れることができれば、飯のタネなるかなーとちょっと思いました。

いや〜久しぶりに恥をかきました。
本当に恥ずかしい思いをしました。



我が社の日本の社長が、私のいる事務所へ訪問に来ました。
上海の空港へ降りたって、そこから移動。
ただ、上海にちょうど昼につくのですが、時間があまりに中途半端でどうしたらいいか困っておりました。
空港で食べるか、どこか移動して食べるか。
どうでもいい細かい話なんですけどね、何せ土地勘が全くないもので・・・




まぁ、詳しい事はいいです。
ただ、分からない事を「分からない」と言わなかったものだから、「お昼どうしましょうか?」と聞かなかったものだからその後混乱しました・・・。
相手は日本食を食べるだろうと勝手に判断し、勝手に突っ走り、勝手に自爆・・・




しっかりお叱りを受けました。。。
「客の要望を聞くのは営業の基本だろう」と。


その通りでございます。
勝手に思い込めば、相手の考えとズレることもあります。
ワタシは独りよがりになっていたようです。





我が社長だって、ワタシを中国へ送り込んだ張本人。
赴任して半年程度で、住んでいない上海を知らないことなんて十二分に承知でしょう。
だから、「知りません」と言えばよかった話。
言えなかったんですね。怖くて。



もちろん注意してくれることはありがたいことです。
海外の小さな拠点で日本人一人だと、時々自分の方向性が分からなくなります。
そんな中、自分を注意してくれる人の存在はありがたいものです。



ま、それでも恥をかくっていいものじゃないですね〜
おかげで今日は寝れない。。。 ^^;

安慶

hirorot2011-04-29

先日出張で行った、安徽省の安慶空港にて。


飛行機の中から撮りました。


田舎の空港なので一日2〜3便しかありません。
ヒマだよな・・・




安慶空港まで行くのに乗ったタクシーは61万キロ走ってました。
中国では珍しくスズキ車。